幼稚園に勤めていた時、よく研修に行った。

色んな話を聞いた。


今日は 保護者の話を・・・。

ある先生いはく、

「赤ちゃんの3ヶ月健診の時、赤ちゃんを連れてこなかったひとがいたんですよ!」

「あの〜お子様は?と保健婦さんが尋ねると、その母親は、『え?子ども連れてくるんですか?だって、持ってくるものの中に 子どもって書いてなかったじゃないですか〜』って 言われたそうなんです!」


子どもは 持ち物かい!?

誰の3ヶ月健診かい!?





また、ある先生いはく、

「4歳で 幼稚園の給食をうまく 食べれない子がいるんですよ。お弁当箱を持てないんです。家庭では食べさせてもらっているのかな〜と思って、お母さんに聞いてみたら、『この子は、食べるのが下手なので、食事はいつも重箱に入れてるんですよ』って 言われたんです。」

「その子は 腕の力も弱かったので、私はそのお母さんに『手押し車』を教えたんです。遊びながらしてくださいって言って・・。」

「それがですね、次の日 お母さんから欠席届けがありまして、理由を聞くと 腕を痛がるから・・・って言われるんです。」

「自分が教えた手押し車が原因かと思って 聞いてみたら・・・そのお母さん 2時間くらいず〜っと 手押し車してたそうなんですよ!!!」



手押し車 2時間ぶっとうしでするのが きついってことくらい わからないかい!?

重箱でご飯って・・・。



うわ〜 なんて驚いていたが、よくよく考えれば 今の幼稚園、保育園の保護者は 私達の世代に近い。

そういえば 私の友達にも こんな人がいた。

その友達には2歳の女の子がいる。

その友達の家に遊びに行ったときのこと。


2歳の子ども(Tちゃん)が クレヨンを食べていた。

私は 慌てて口から取り出した。

そしたら、友達が・・・

「あ〜 大丈夫よ、そのクレヨン食べても大丈夫なクレヨンだから・・・。」

私:「え?これ お菓子なん?」

友達:「いや、違うよ。でもこのくらいの子どもって 何でも口に入れるやん!? だけ 食べても大丈夫なクレヨンなんよ!」

食べても大丈夫なクレヨン???

パッケージには なるほど「食べても安全!!」なんて書いてある・・・。

確かに、クレヨンの形をしたチョコレートはある。

私だって食べた事がある。

でも それはお菓子だ。

これは クレヨン。字や絵を描くもの。

食べるものじゃない。



私は友達に言った。

「ねえ、このクレヨンは食べてもいい物かもしれんけど、Tちゃんが幼稚園とか 保育園とか通いだしたり、友達の家に行って クレヨン食べたらどうする?」

「クレヨンは食べれるものって 思い込んだらどうする?」


友達はムッとして「そんなふうには ならんよ!!!」と言った。



それから、私の叔母は保育園に勤めている。

そこでも 驚くような事があるらしい。

遠足の日、空のお弁当箱と、空の水筒を持ってきた子どもがいたらしい。

母親に連絡すると、「え?お弁当箱に給食詰めてくれるんじゃないですか?水筒には保育園のお茶入れてくれるんじゃないんですか?」と 言われたそうだ。

それから、叔母の保育園では遠足の時 お知らせのプリントに

『持ってくるもの:お弁当(保育園では用意致しません。各御家庭でご用意ください)

水筒(お茶を入れてください)』

と 書くようにしたそうだ。



私が勤めていた幼稚園には こういう保護者はまだいなかった。

でも、この頃そういう保護者がチラホラと 増えてきたと、同期のMちゃんが 嘆いていた。

うちの幼稚園の近くに 人気のある幼稚園がある。

どうして その幼稚園がいいのか、理由のひとつにプリントの内容が分かりやすい、保護者の立場にたっている、というのもあるらしい。

そこの園のプリントには うちの叔母の保育園のように

〜〜〜遠足のお知らせ〜〜〜

日にち:○月○日(金)

持ってくるもの:お弁当、水筒(お茶を入れてください)


と 書いてあるらしい。

他のプリントでも 細かい事まで書いているそうだ・・・。

それが いい園なのか・・・。

それが 親切なのか・・・。



ということで 今年度からうちの幼稚園も、手紙の内容をよりわかりやすくしているそうだ。

でも、職員にとっては 分かっている事でも 保護者には分からない事がある。

そこで、幼稚園行事をまったく経験してない 1年目の先生たちに プリントを読んでもらい、わからないことはあるか Mちゃんが聞いたそうだ。

幼稚園行事をまったく経験してない 1年目の先生は 初めてうちの園に入園させた 保護者と一緒の感覚で 手紙を読むわけだから、先生たちが疑問に思ったことを よりわかりやすく書けばいい。


プリントを読んだ1年目の先生たち・・・。

無言・・・。

Mちゃん:「別に怒ったりせんよ〜。先生たちがわからんことが 保護者もわからんのやけ。言ってくれた方が助かるんよ。」

1年目の先生:「えっと、これってどういう意味ですか?
        あめてん?」

Mちゃん:「え?どれ?」

1年目の先生:「あ〜 これです。」

と言って 『雨天』という文字を 指さしたそうだ。

Mちゃんは 目が点になったらしい!!!

私も 昨日その話を聞いて 一瞬考えたもん!!!

         ・・・  ・ ・・
Mちゃん:「あ〜 うてんね。雨の天気で雨天よ〜!雨が降ったときのことを ここに書いてるんよ〜」

と 丁寧に説明したらしい・・・。

Mちゃん、笑ったら悪いけど、爆笑してしまいました!!!

1年目の先生たちからの 質問は以上1点だけだったそうだ・・・。

さすがに 雨天が分からない保護者はいないよ・・・ね・・・?

この先 大丈夫なのだろうか?????

いろんな意味で不安・・・。

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